Workレポ〜店主の言いたい放題〜

作業レポートをお届けします
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今更ですが、ピックアップにおける、アンフィニのこだわり

最近改めてご質問が多いことに気がついたので

おさらいがてら、アンフィニにおけるピックアップへのこだわりとパッシブとアクティブの

メリットデメリットを少し書いて見ようかと。

 

まず先にお断りをしておきますが、これは他社様を批判したり

誹謗する者では無いと言うこと、純粋に比較という面で他社名を

出すこともありますがあくまでも違いを表すために行っている

と言うことをまず始めにお断りしておきます。

またその違いにおいても優劣の比較ではなく形式の比較で有ると言うことも

お断りしておきます。

 

さてソロギターにおけるピックアップではボディへの貼り付け

コンタクトピックアップとサンライズなどのマグネティック

ピックアップを組み合わせたデュアルピックアップという形態が

現在の所主流となっています。

 

このデュアルピックアップは皆さんご存じの通りM-Factoryさんが

日本におけるピックアップの土台を作り上げたと言っても過言では

ないですね。

 

そしてアクティブタイプの最高峰の代表格でもあります。

 

これは勿論店主の解釈に基づく部分ですが、アクティブタイプの

最大のメリットは対ノイズ特性、音圧、音の近さなど多くのメリットが

有りますね。

 

皆さんご存じの通りピエゾの素子はインピーダンスが高く、出力が小さい

そして最大の欠点はノイズに弱い。

これだけを書くと欠点だらけで身も蓋もないのですが、なぜそんな素子を

使うのか。

 

まあ簡単に言えば、単純な構造で、加工性も良くギターという楽器の

信号をピックアップするには持ってこいの素子だから。

ピエゾ素子は振動ではなく実は折れ曲がることで電力を発生する素子

なので、素子をボディに貼り付けることでボディに起こる曲がりを

利用しているわけですね。

振動も突きつけるとたわみ(曲がり)の集合体ですから

結果としては振動と言っても良いですね。

ただ曲がりが弱いと出力は小さく曲がりが大きいと出力は上がります。

なので良くなる楽器ほどピエゾ素子の音は大きくなってきます。

実はそれが苦労の元ではあるのですが・・・・

 

それを前提に、いい音を目指そうと思ったらそれ相応の工夫が必要です。

 

で、なぜアクティブが優れているかと言えば、先に書いたように

ピエゾ素子はノイズに弱い。

ノイズの影響を受けた低出力の信号をアンプで増幅すると、影響を受けた

ノイズごと増幅してしまうことになります。

そして高いインピーダンスも同様にノイズの影響を受けやすい。

これも同様に下手をするとノイズまみれの信号を増幅しかねない。

そこでアクティブ。

要はノイズにまみれる前の信号をノイズに強い信号に置き換えてしまうと言う事

ですね。

 

ピエゾ素子の高いインピーダンスを低くし、ノイズに強い大きな信号ゲインに

してあげる。

文章で書くと難しいですが、例えばピエゾ素子のゲインが1だと仮定した場合に

それにつきまとうノイズゲインがこれまた1だとします。

これを10まで増幅すると、ノイズも10になります。

と言うことは比率が1:1のまま音が大きくなるのでノイズ自体も大きく聞こえて

くるわけですね。

これをアクティブでは同じ1の信号をノイズが来る前に10にしてしまう、そこに仮に

1のノイズが乗ってもノイズと信号の比率は10:1となり、信号に対してノイズは

1/10になるわけですね。

だから相対的にノイズに強いと言う表現になります。

 

これが最大のメリット。

 

ではなぜパッシブピックアップが存在するのか。

 

それは設置が手軽で複雑な内部配線が不要だからと言うことがあります。

例外としてM-factoryのように完璧にコンポーネンツ化されていて、複雑な配線も

無いと言うシステムもあるので必ずしも配線が少ないと言う事がメリットではないですね。

ただ費用的には安価に仕上がるという部分と、フォンジャックによる出力は

手軽な運用という点でメリットがあると考えています。

 

またノイズに弱いと強調している部分も、100%完璧では無いにしても

充分耐えうる作りにしていくことが出来るので、アンフィニではパッシブの

限界に挑戦したいという面もあって拘っています。

 

あとアクティブの最大級に尊敬する製品もあるので、そこには手を出さないと言う事も

誓った部分ではありますね。

これは自分としての心の取り決めです。

 

また配線がごちゃごちゃするのはいやなので、配線は集中管理を行う為

エンドピンジャック一体のアルミケースにまとめています。

この方式は10年前からのアンフィニのピックアップ発売当時から変わらない

方式です。

 

特にコンタクトピエゾはボディの打音なども顕著に拾ってしまうため

配線がボディに当たってもそのノイズが混入してしまいます。

その為ボディからは出来るだけ全ての配線をを離して設置する事も

必要になっています。

 

最近はこの形も多く見られてきていますが使い勝手としても良い

と考えています。

 

さらにマイクフォニック現象を低減させる工夫など、随所に技術が

詰まっています。

 

因みにコンタクト膜のリードワイヤーも特注品で100m当たり15万円ほどします。

これも何度も試作を行い採用した、最大のこだわりワイヤー。

組み上げのハンダもこだわり、ケース内部配線に至っても測定とヒヤリングにより

こだわり抜いています。

全てが計算されています。

 

 

またこの様なボックスかをした点にもメリットはあります。

内部配線自体はそうそう破損することはな無いのですが、ジャックの破損は

使用頻度により起こりえますので、そう言った際にもこの様なモジュール化

をしていることで容易にアッセンブリとして交換を行うことが容易に出来ます。

また補強材であるエンドブロック上に取り付けが可能であることもメリットとしては

大きいですね。

 

結果として脱着が容易なのでこれはメンテナンス対策でもあります。

 

そしてアンフィニがパッシブ型を採用する最大のこだわりは、おそらくは批判が出るかもしれません。

しかしどうしても拘りたかった部分それは音の濁り。

アクティブの良さを認識、理解しつつも、抵抗、コンデンサーに振動を

加えるとどうしてもほんのわずか、音に濁りが出てしまう。

 

実は今回、デモルームのモニタースピーカーにパッシブタイプを選んだのには

その部分にスポットを当てて見た結果なんですね。

スピーカーという大きな信号を出力する筐体にパワーアンプを背負う。

スピーカーケーブルやマッチングなどの煩わしさから解放してくれる

素晴らしいシステムであることは当然なのですが、リファレンスとして使用するならば

と言う考えを巡らせたときに原点に立ち返ろうと言う事で今回はセパレート化

小さなこだわりですがやってみました。

 

結果としては1枚ベールを剥いだ感じ。 まあ手前勝手な感想ですが・・・

 

ということで、どんなに優れた回路であったとしても、振動による音の濁りからは

なかなか逃げられない。

勿論気にならないかもしれません、分からないかもしれません。

そこは勿論反論もあるかもしれませんが、これはアンフィニのそして店主個人としてのこだわり

であると共にR-Zero開発の要、魂でもあります。

 

全てにおいて味付けを加えたく無いという目標にはどうしてもここに拘りたかったんですね。

 

昨年行ったセミナーでもこの部分の話しをしたのですが、なかなか上手くお伝えできずに

結果としてアクティブは「ノイズが出る」と言ってたよって広まってしまったと言うことも

後に知るところでした。

 

なのでここで訂正して「濁り」と覚えておいてくださいね。

 

少し横道にそれましたが、もう一つは電源が必要。

M-Factoryを除いては電源の搭載も必要ですね。

店主は電池を搭載するのは過去のトラウマで避けたいので電池が要らないこともパッシブを

選んだ要因の一つと言えます。

 

とにかく思いもの不要な者を載せたくない、手軽であること、コストパフォーマンスが高いこと

等々いろいろとあります。

 

そしてアンフィニのコンタクトピックアップ最大の特徴は、ワンオフであること。

ギターに合わせて全てが手作り、全てが専用。

 

作り置きは出来ません。

 

そしてメンテナンスはずっと。

 

ここも最近模倣されてきましたが、そこは頑張って違うことを行います。

 

ただし前提条件はあります。

その条件はファーストオーナーが所有するギターであること。

なぜならばその人のタッチ、その人に合わせてのセッティングであるから。

その人が弾いてそのギターの音が出来るだけ再現されるように取り付ける。

その為セカンドオーナー様については大変申し訳御座いませんが、ほんの少し

セッティング費用を頂戴いたしますので、ご了承ください。

 

そして目指すサウンドは、生を「演出」するのでは無く「生」を目指す。

単純明快です。

 

「生っぽい」「生のようだ」「マイクで録ったような」ではなく目指すのは「生」。

勿論ここが一番難しい事で生半可では行かない部分。

なのでこれは理想、目標。

大きな口を叩くようですが妥協せずにそれを目指すことで近づけると考えています。

 

だからアンフィニでは再生環境、録音環境、測定環境の全てに拘ります。

機材も耳も全てをニュートラルにし先入観を持たずにセッティングを行う事

を目指して環境を構築しています。

 

だから、音が良いと言われるよりも、「なんか普通」って言われると素直に

うれしい。

 

それだけこだわり抜いたアンフィニオリジナルコンタクトピックアップ

価格は取りつけ工賃の一切を含んだ価格で¥40,000+税

ベースアシストタイプのBACNT(バカント)モデルが¥50,000+税

高いと言えば高い、しかしこだわりを詰め込んだ結果としては・・・・

と言う事で是非ご検討いただきたい部分です。

 

それからあと一つ、前にも書いたことですが、ピックアップはタッチの弱さをカバーできるか?

 

それは否。

 

ノイズのお話しと一緒で、弱いタッチのプレイヤーの場合必然的に、アンプなどでの

増幅度は大きくなります。

そこで爪の音がかりかりと気になるプレイヤーさんの演奏だと爪の当たる音までも

大きく増幅されてしまうことになるのですね。

だから実音よりも爪がこすれるシャリシャリとしたノイズが気になりやすくなる。

 

実際爪が当たるときの音は、上手い下手関係なく強弱はあれど出てしまうノイズ

の一つなので、先ずはノイズに負けないしっかりとしたタッチで弾くと言うこと。

そうすれば爪のタッチノイズよりもインパクトの音がしっかりと出て来ますので

アンプで増幅する度合いが少なくなりますので、ノイズよりも実音をしっかりと

弾く練習を行ってください。

これはアクティブ、パッシブ関係なく共通ですね。

 

そうすれば誰もが弾き込まれるサウンドを引き出す事が出来ると思います。

 

久しぶりのブログで余りくどくど書くと書いてて分けが分からなくなりそうなので

ここいらへんで、今回は終わりとしましょう。

 

また気になったご質問などがあれば自分語り、書き綴ってみますね。

 

| 雑学編 | 22:55 | - | - |


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